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プール
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(ネタバレなし)


先週になるが小林聡美ともたいまさこコンビによる映画3作目の「プール」を観て来た。実はそのちょっと前に鳩山総理も観た「サマーウォーズ」も鑑賞してたのだが、期待値が高すぎて前のめりだったせいで辛口な評価をしている。まあそれは後で触れるとして「プール」はシネスイッチ銀座で鑑賞してきた。郊外のシネコンではなく、映画ファンに支えられた場所で観たかったせいだ。

鑑賞した印象はなんともまったり、ゆっくり。日本の映像コンテンツの画面切り替えの早さ、めまぐるしさに対する醒めた視点を感じさせた。そして極力演出を排し、ムリにしゃべらないし、BGMも少ない。ただ、そのせいでなんとなくもやもやとした不安がずっとあり続ける。ぶっちゃけ映画監督としての力量も技術もお粗末。ストーリーや設定より佇まいとか空気感、間みたいなものを表現したかったのだろうが、それさえも焦点がぼけぼけではっきりしない。原作を読んでなかったら何がなんだかという感じだろう。皮肉になるがあまりの心地よさにいびきをかいて寝てしまう人もいた。

でも自分がこの映画から得た教訓は大きい。それはゼロ年代は自分らしく生きるのになんて大変な時代だったのだろうという問題意識から来る。人々は膨大な選択肢から自分の意志で自分の好きなものだけを選び、自分らしく生きているように思いながらも、それ自体が雑誌やメディアに躍らされていたことにも一部の人々は薄々感じはじめていた。本当の自立とはなにか、本当の自分とは何か、これまで誰も指摘してこなかった真実がこの映画には隠されていると思う。女を磨くこと、結婚すること、子供を育てること、それを拒否しても人は生きて行かなければならないのだ。しかもとびきり自分らしく。そんなこと不可能にも思える息苦しい日本の全ての人に観てもらいたい、そんな感じだろうか。

ちなみに「サマーウォーズ」は「プール」同様“人と人との繋がり”をテーマに掲げながらも、自立をうたってなかった部分がなんか違うと思った。保守勢力に利用されそうな危うさを感じたのだ。そんなにベタベタする必要あるのか? 家族ってそんな大事? 個人のほうがもっと大事なんじゃない? 日本で個人主義は本当に根付いてるの? 家族とか言い出すのはその後じゃない? そういう気分だったので違和感があっただけなんだけど。

オフィシャルサイト

大森美香監督インタビュー

ボクらの時代(09/9/6放送)
by skdob | 2009-09-28 17:55 | 映画
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